入試問題研究②【難問酸化還元反応式】
こんにちは、化学マスターです。
今回は,難問の酸化還元反応式を紹介したいと思います。通常の問題集では扱われていないものもあるので,ぜひ確認しておいてください。
それでは早速見てみましょう!
【難問酸化還元反応式】
問1 アルカリ金属元素やアルカリ土類金属元素の単体は,常温の水と反応する。リチウムと水との反応式を答えよ。
<答え>
2Li + 2H2O → 2LiOH + H2
問2 亜鉛や鉄は常温の水と反応しないが,高温の水蒸気と反応して酸化物を生成する。ただし,亜鉛の反応で生成する酸化物は,n水和物とし,鉄は酸化物のみが生成するものとし,化学反応式を答えよ。
<答え>
Zn + (n+1)H2O → ZnO・nH2O + H2
3Fe + 4H2O → Fe3O4 + 4H2
問3 銅や銀は,水とは反応せず,塩酸や希硫酸ともほとんど反応しないとされる。しかし,銅を希硫酸中に入れた溶液を空気中に放置すると,気体は発生せず,溶液が少しずつ青色を帯びるようになる。この変化の酸化還元反応式を答えよ。
銅は還元剤であり,半反応式は
Cu → Cu2+ + 2e-
酸化剤は空気中の酸素であり,気体が発生しなしことからO2→2H2Oの変化であることが分かり,酸性条件での半反応式は
O2 + 4H+ + 4e- → 2H2O
Cu → Cu2+ + 2e- ×2
O2 + 4H+ + 4e- → 2H2O ×1
________________
2Cu + O2 + 4H+ → 2Cu2+ + 2H2O
問4 銅や銀と希硝酸との反応では一酸化窒素が発生するが,銅や銀よりもイオン化傾向が大きい亜鉛と希硝酸を反応させると,亜鉛は還元性が大きいため,硝酸分子中の窒素原子の酸化数は大きく変化し,麻酔に用いられる気体である一酸化二窒素や硝酸アンモニウムなどが生成する。それぞれの変化の酸化還元反応式を答えよ。
<一酸化二窒素発生の場合>
Zn → Zn2+ + 2e- ×4
2HNO3 + 8H+ + 8e- → N2O + 5H2O ×1
____________________
4Zn + 2HNO3 + 8H+ → 4Zn2+ + N2O + 5H2O
⇓NO3-×8 追加
4Zn + 10HNO3 → 4Zn(NO3)2 + N2O + 5H2O
<硝酸アンモニウム発生の場合>
Zn → Zn2+ + 2e- ×4
HNO3 + 8H+ + 8e- → NH3 + 3H2O ×1
____________________
4Zn + HNO3 + 8H+ → 4Zn2+ + NH3 + 3H2O
⇓NO3-×8 , HNO3×1 追加
4Zn + 10HNO3 → 4Zn(NO3)2 + NH4NO3 + 3H2O
問5 金と王水の反応では2段階の反応を経て,金が溶解するが,この2段階の反応を1つにまとめた反応の反応式を記せ。ただし,生成物は,テトラクラリド金(Ⅲ)酸H[AuCl4],一酸化窒素,水とする。
HNO3 + 3H+ + 3e- → NO + 2H2O ×1
____________________
Au + HNO3 + 3H+ → Au3+ + NO + 2H2O
⇓Cl-×3 , HCl×1 追加
Au + HNO3 3HCl → H[AuCl4] + NO + 2H2O
どうだったでしょうか?
受験生の皆さんは,必ず半反応式から組み立てることにチャレンジしてください!!
今後も,化学の入試問題に関する情報をアップしていくので,よろしくお願いします!!
入試問題研究①【ナトリウム硫黄電池】
こんにちは、化学マスターです。
今回は,最近注目の大型蓄電池のナトリウム硫黄電池(NAS電池)を紹介したいと思います。リチウムイオン電池とは異なり,NAS電池はレアメタルを使われていないため,今後再生可能エネルギーで発電した電気の蓄電先として注目されています。現在は大型の据え置き型として実用されていますが,高温に維持する必要があるなど、まだまだ改善の必要があります。
それでは早速見てみましょう!
【NAS電池】
充電可能な大電力貯蔵用の電池としてナトリウム硫黄電池(NAS電池)がある。ナトリウム硫黄電池の概略図は下図のとおりである。図のように電池の活物質として,液体のナトリウム(Na極)と液体の硫黄(S極)を高温で用いており,両極の間には固体電解質があり,ナトリウムイオンを通す働きがある。
ナトリウム硫黄電池の放電•充電は次の(1)式で表される。
2Na + xS ⇆ Na2Sx( x = 2~5 )…(1)
放電時には,ナトリウムがイオン化し,ナトリウムイオンがS極で多硫化物イオンと結合し,多硫化ナトリウムが生じる。多硫化物イオンとは硫黄原子がいくつか結合した2価のイオンでSx2-( x = 2~5 )で表されるものである。逆に,充電時には,多硫化ナトリウムが分解しナトリウムが元に戻る。したがって,放電時の電子の流れる向きは図の矢印の向きになる。
問1 放電時のNa極の反応を電子を含むイオン反応式で表せ。
<答え>
ナトリウムのイオン化の式
Na → Na+ + e-
問2 放電時のS極の反応を電子を含むイオン反応式で表せ。
<答え>
正極(S極) ( ? )
負極(Na極) Na → Na+ + e- ×2
___________________
全体 2Na + xS ⇆ Na2Sx
上記の関係より正極の式は
xS + 2e- → Sx2-
問3 放電により,S極のNa2Sxの組成が,Na2S5からNa2S2に変化したとする。このとき,硫黄原子1molあたりの放電電気量は何クーロンになるか。
<答え>
硫黄原子については,S52-→S22-と考えられる。
半反応式を完成させると,
2S52- + 6e- → 5S22-
となり,左辺に着目すると硫黄原子10molで6molの電子を受け取ることが分かる。よって,硫黄原子1molあたりは0.6molとなり,放電電気量は
0.6×96500 = 57900C ≒ 5.8×104C
となる。
どうだったでしょうか?
今後も,化学の入試問題に関する情報をアップしていくので,よろしくお願いします!!
苦手を克服!酸化還元反応式マスターへの道!【第2回 半反応式の導出】
こんにちは、化学マスターです。
第1回で紹介した暗記の確認はできましたか?
第2回では、暗記した項目を利用して、半反応式の導出を行っていきたいと思います!
半反応式導出の手順
上記の手順に従って操作を行うことで、半反応式を完成させることができます。
まずは、酸性条件の導出を行っていきましょう!
第1回の一覧で紹介した物質については、すべて導出過程を示します。
すべての物質で、半反応式を正しく導出できるか、しっかり確認しておきましょう。
苦手を克服!酸化還元反応式マスターへの道!【第1回 暗記事項の確認】 - 化学マスターのハイレベル豆知識💊 (hatenablog.com)
<酸性条件の半反応式>
まずは酸化剤から!
暗記内容 MnO4- → Mn2+
手順①
酸素の数は左辺4、右辺0よって右辺に4H2O
MnO4- → Mn2+ + 4H2O
手順②
水素の数は左辺0、右辺8よって左辺に8H+
MnO4- + 8H+ → Mn2+ + 4H2O
手順③
電荷については、『各物質の右肩のイオン価数と係数の積を合計します。ただし、電荷のない化合物については、0で計算します。』
では、具体的に計算してみましょう!
電荷は左辺 -1 + 8 = +7
右辺 +2 + 0 = +2 よって左辺に5e-
MnO4- + 8H+ 5e- → Mn2+ + 4H2O
これで完成!
【二クロム酸カリウム】
暗記内容 Cr2O72- → 2Cr3+
手順①
酸素の数は左辺7、右辺0よって右辺に7H2O
Cr2O72- → 2Cr3+ + 7H2O
手順②
水素の数は左辺0、右辺14よって左辺に14H+
Cr2O72- + 14H+ → 2Cr3+ + 7H2O
手順③
電荷は左辺 -2 + 14 = +12
右辺 +6 + 0 = +6 よって左辺に6e-
Cr2O72- + 14H+ + 6e- → 2Cr3+ + 7H2O
これで完成!
【濃硝酸】
暗記内容 HNO3 → NO2
手順①
酸素の数は左辺3、右辺2よって右辺にH2O
HNO3 → NO2 + H2O
手順②
水素の数は左辺1、右辺2よって左辺にH+
HNO3 + H+ → NO2 + H2O
手順③
電荷は左辺 0 + 1 = +1
右辺 0 + 0 = 0 よって左辺にe-
HNO3 + H+ + e-→ NO2 + H2O
これで完成!
【希硝酸】
暗記内容 HNO3 → NO
手順①
酸素の数は左辺3、右辺1よって右辺に2H2O
HNO3 → NO2 + 2H2O
手順②
水素の数は左辺1、右辺4よって左辺に3H+
HNO3 + 3H+ → NO2 + H2O
手順③
電荷は左辺 0 + 3 = +3
右辺 0 + 0 = 0 よって左辺に3e-
HNO3 + H+ + 3e-→ NO2 + H2O
これで完成!
【熱濃硫酸】
暗記内容 H2SO4 → SO2
手順①
酸素の数は左辺4、右辺2よって右辺に2H2O
H2SO4 → SO2 + 2H2O
手順②
水素の数は左辺2、右辺4よって左辺に2H+
H2SO4 + 2H+ → SO2 + 2H2O
手順③
電荷は左辺 0 + 2 = +2
右辺 0 + 0 = 0 よって左辺に2e-
H2SO4 + 2H+ + 2e-→ SO2 + 2H2O
これで完成!
【塩素】
暗記内容 Cl2 → 2Cl-
手順①
酸素の数は左辺0、右辺0よって調整不要
Cl2 → 2Cl-
手順②
水素の数は左辺0、右辺0よって調整不要
Cl2 → 2Cl-
手順③
電荷は左辺 0 = 0
右辺 -2 よって左辺に2e-
Cl2 + 2e- → 2Cl-
これで完成!
【過酸化水素】
暗記内容 H2O2 → H2O
手順①
酸素の数は左辺2、右辺1よって右辺にH2O
H2O2 → 2H2O
手順②
水素の数は左辺2、右辺4よって左辺に2H+
H2O2 + 2H+ → 2H2O
手順③
電荷は左辺 0 + 2 = +2
右辺 0 よって左辺に2e-
H2O2 + 2H+ +2e- → 2H2O
これで完成!
【二酸化硫黄】
暗記内容 SO2 → S
手順①
酸素の数は左辺2、右辺0よって右辺に2H2O
SO2 → S + 2H2O
手順②
水素の数は左辺0、右辺4よって左辺に4H+
SO2 + 4H+ → S + 2H2O
手順③
電荷は左辺 0 + 2 = +2
右辺 0 よって左辺に2e-
SO2 + 4H+ + 4e-→ S + 2H2O
これで完成!
【水素イオン】
暗記内容 2H+ → H2
手順①
酸素の数は左辺0、右辺0よって調整不要
2H+ → H2
手順②
水素の数は左辺2、右辺2よって調整不要
2H+ → H2
手順③
電荷は左辺 + 2
右辺 0 よって左辺に2e-
2H+ + 2e- → H2
これで完成!
以上が酸化剤です!
続いて還元剤行ってみましょう!!
【ナトリウム】
暗記内容 Na → Na+
手順①
酸素の数は左辺0、右辺0よって調整不要
Na → Na+
手順②
水素の数は左辺0、右辺0よって調整不要
Na → Na+
手順③
電荷は左辺 0
右辺 +1 よって右辺にe-
Na → Na+ + e-
これで完成!
【水素】
暗記内容 H2 → 2H+
手順①
酸素の数は左辺0、右辺0よって調整不要
H2 → 2H+
手順②
水素の数は左辺2、右辺2よって調整不要
H2 → 2H+
手順③
電荷は左辺 0
右辺 +2 よって右辺に2e-
H2 → 2H+ + 2e-
これで完成!
【硫化水素】
暗記内容 H2S → S
手順①
酸素の数は左辺0、右辺0よって調整不要
H2S → S
手順②
水素の数は左辺2、右辺0よって右辺に2H+
H2S → S + 2H+
手順③
電荷は左辺 0
右辺 +2 よって右辺に2e-
H2S → S + 2H+ + 2e-
これで完成!
【シュウ酸】
暗記内容 (COOH)2 → 2CO2
手順①
酸素の数は左辺4、右辺4よって調整不要
(COOH)2 → 2CO2
手順②
水素の数は左辺2、右辺0よって右辺に2H+
(COOH)2 → 2CO2 + 2H+
手順③
電荷は左辺 0
右辺 0 + 2 = +2 よって右辺に2e-
(COOH)2 → 2CO2 + 2H+ + 2e-
これで完成!
【二酸化硫黄】
暗記内容 SO2 → SO42-
手順①
酸素の数は左辺2、右辺4よって左辺に2H2O
SO2 + 2H2O → SO42-
手順②
水素の数は左辺4、右辺0よって右辺に4H+
SO2 + 2H2O → SO42- + 4H+
手順③
電荷は左辺 0 + 0 = 0
右辺 -2 + 4 = +2 よって右辺に2e-
SO2 + 2H2O → SO42- + 4H+ + 2e-
これで完成!
【塩化スズ(Ⅱ)】
暗記内容 Sn2+ → Sn4+
手順①
酸素の数は左辺0、右辺0よって調整不要
Sn2+ → Sn4+
手順②
水素の数は左辺0、右辺0よって調整不要
Sn2+ → Sn4+
手順③
電荷は左辺 +2
右辺 +4 よって右辺に2e-
Sn2+ → Sn4+ + 2e-
これで完成!
【硫酸鉄(Ⅱ)】
暗記内容 Fe2+ → Fe3+
手順①
酸素の数は左辺0、右辺0よって調整不要
Fe2+ → Fe3+
手順②
水素の数は左辺0、右辺0よって調整不要
Fe2+ → Fe3+
手順③
電荷は左辺 +2
右辺 +3 よって右辺にe-
Fe2+ → Fe3+ + e-
これで完成!
【ヨウ化カリウム】
暗記内容 2I- → I2
手順①
酸素の数は左辺0、右辺0よって調整不要
2I- → I2
手順②
水素の数は左辺0、右辺0よって調整不要
2I- → I2
手順③
電荷は左辺 -2
右辺 0 よって右辺に2e-
2I- → I2 + + 2e-
これで完成!
【過酸化水素】
暗記内容 H2O2 → O2
手順①
酸素の数は左辺2、右辺2よって調整不要
H2O2 → O2
手順②
水素の数は左辺2、右辺0よって右辺に2H+
H2O2 → O2 + 2H+
手順③
電荷は左辺 0
右辺 0 + 2 = +2 よって右辺に2e-
H2O2 → O2 + 2H+ + 2e-
これで完成!
【チオ硫酸ナトリウム】
暗記内容 2S2O32- → S4O62-
手順①
酸素の数は左辺6、右辺6よって調整不要
2S2O32- → S4O62-
手順②
水素の数は左辺0、右辺0よって調整不要
2S2O32- → S4O62-
手順③
電荷は左辺 -4
右辺 -2 よって右辺に2e-
2S2O32- → S4O62- + 2e-
これで完成!
<中性
・塩基性条件の半反応式>
中性・塩基性条件の半反応式の導出については、
過マンガン酸カリウム(MnO4- → MnO2)
オゾン(O3→O2)
水酸化物イオン(4OH-→O2)
で必要と覚えておきましょう!
手順は①~③については、酸性条件と同じです。
それでは操作してみましょう!
暗記内容 MnO4- → MnO2
手順①
酸素の数は左辺4、右辺2よって右辺に2H2O
MnO4- → MnO2 + 2H2O
手順②
水素の数は左辺0、右辺4よって左辺に4H+
MnO4- + 4H+ → MnO2 + 2H2O
手順③
電荷は左辺 -1 + 4 = +3
右辺 0 よって左辺に3e-
MnO4- + 4H+ + 3e-→ MnO2 + 2H2O
手順④
水素イオンが左辺に4よって
両辺に4OH-を加える。
その結果、左辺のH+は中和され4H2Oとなる。
MnO4- + 4H2O + 3e-→ MnO2 + 2H2O + 4OH-
↓ 右辺の2H2Oを左辺に移行する
MnO4- + 2H2O + 3e-→ MnO2 + 4OH-
これで完成!
【オゾン】
暗記内容 O3 → O2
手順①
酸素の数は左辺3、右辺2よって右辺にH2O
O3 → O2 + H2O
手順②
水素の数は左辺0、右辺2よって左辺に2H+
O3 + 2H+ → O2 + H2O
手順③
電荷は左辺 0 + 2 = +2
右辺 0 よって左辺に2e-
O3 + 2H+ + 2e- → O2 + H2O
これで、オゾンの酸性条件の式は完成です!
続いてこれを、中性・塩基性条件の式に変形します。
手順④
水素イオンが左辺に2よって
両辺に2OH-を加える。
その結果、左辺の2H+は中和され2H2Oとなる。
O3 + 2H2O + 2e- → O2 + H2O + 2OH-
↓ 右辺のH2Oを左辺に移行する
O3 + H2O + 2e- → O2 + 2OH-
これで完成!
【水酸化物イオン】
暗記内容 4OH- → O2
手順①
酸素の数は左辺4、右辺2よって右辺に2H2O
4OH- → O2 + 2H2O
手順②
水素の数は左辺4、右辺4よって調整不要
4OH- → O2 + 2H2O
手順③
電荷は左辺 -4
右辺 0 + 0 = 0 よって右辺に4e-
4OH- → O2 + 2H2O + 4e-
水酸化物イオンの場合はこれで、中性・塩基性条件の式完成となります。
この水酸化物イオンの式の使い方は、今後のブログでご確認ください。
使える豆知識!!
以下で半反応式導出についての注意点やポイントになる知識を伝授します!
①酸化剤は電子を受け取り、還元剤は電子を失う反応!
→ 酸化剤は左辺、還元剤は右辺にe-!!
②半反応式の左辺や右辺にH+が存在!
(H+を必要とする反応 or 存在できる環境)
→ 半反応式の基本は酸性条件!!
③クロムの電荷のカウントに注意!
→ 2Cr3+ を+6とカウントする!!
※指導の経験上、一番ミスが多いポイント!
③MnO4-とO3とOH-では中性・塩基性条件も確認!!
上記の知識は、酸化還元の半反応式を書いていくためには非常に重要なポイントになります。半反応式を書いていくためにも、しっかりと頭に入れておきましょう!
今回の内容は以上です!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
この記事を通して、みなさんの受験化学の苦手克服に少しでも繋がれば嬉しいです。
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苦手を克服!酸化還元反応式マスターへの道!【第1回 暗記事項の確認】
こんにちは、化学マスターです。
酸化還元反応式は『覚えることが多く、手順も何段階もあり、条件によって式が異なったりして複雑!苦手だ!』と感じていませんか?
このシリーズでは、そういった苦手意識を克服するため、基礎レベルからから超難関大レベルまでの酸化還元反応式の導出を、丁寧に解説していきたいと思います。
また、酸化還元反応における酸化数の考え方は、以下のページで教科書レベルをこえて詳しく解説していますので、そちらを見てからご覧いただくと、よりここでの内容が分かりやすくなります。
丸暗記からの脱出!【第5回 理論化学 本当の酸化数】 - 化学マスターのハイレベル豆知識💊 (hatenablog.com)
それでは早速やっていきましょう。
そもそも酸化還元反応は、酸塩基関連反応式で通用する左辺から右辺への組成式(イオン)の組み換えと違い、各半応物の反応後の物質を覚えておく必要があります。
以下に、最低限の暗記する情報をまとめておきます。
暗記事項の一覧
これらの一覧が頭に入れば、
必ず、酸化還元の単元への苦手意識の克服に近づきます!
頑張って暗記しましょう!!
上記の一覧を暗記したうえで、第2回の半反応式の導出に進んでください!
第2回に進む前に、上記の表の理解を拡げるための豆知識意を紹介しておきます!
使える豆知識!!
以下に酸化剤・還元剤を考えるうえで、ポイントになる知識を伝授します!
①単体の塩素の変化は、他のハロゲンの単体でも同様の変化をおこす!
→ ハロゲンの単体は酸化剤!!
②単体のナトリウムの変化は、他の金属元素でも同様の変化をおこす!
→ 金属の単体は還元剤!!
③ヨウ化物イオンの変化は、他のハロゲン化物イオンでも同様の変化をおこす!
→ ハロゲン化物イオンは還元剤!!
※滴定の際に、希硫酸による硫酸酸性を作り出すが、塩酸を使用した場合、塩化物イ
オンが還元剤としてはたらくため、塩酸酸性は不可!!
④H2O2の酸素ー1とSO2の硫黄+4の酸化数は、中途半端な値!
→ 酸化剤としても還元剤としても作用する!!
⑤Mnは第4周期の7族で最大酸化数+7!!
↑Mnの電子配置 K2L8M13N2 7個失うとアルゴンに!
酸化数の変化は
酸性条件で激しく反応し+7→+2
中性・塩基性条件で穏やかに反応し+7→+4
上記の知識は、共通テスト等でも非常に効果を発揮する内容です。
酸化剤・還元剤の基本として頭に入れておきましょう!
また、酸化数の最大最小については、以下のブログで紹介しています。
酸化還元の理解を深めるためには必須な内容なので、ぜひご覧ください!!
丸暗記からの脱出!【第5回 理論化学 本当の酸化数】 - 化学マスターのハイレベル豆知識💊 (hatenablog.com)
今回の内容は以上です!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
この記事を通して、みなさんの受験化学の苦手克服に少しでも繋がれば嬉しいです。
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今後の更新の励みになりますので、コメント・要望等もよろしくお願いします。
Twitter:@kagakumaster
丸暗記からの脱出!【第6回 理論化学 オキソ酸の構造式】
こんにちは、化学マスターです。
今回はオキソ酸の構造式の書き方を解説したいと思います。
みなさんは、『ニトロ基の-NO2やスルホ基の-SO3Hの官能基を丸暗記の状態になっていませんか?』
これらは、硝酸や硫酸を由来とする構造であるため、元の硝酸や硫酸といったオキソ酸の構造式を知ることで、官能基の構造式をはっきりと理解することができます。
また、オキソ酸の構造を理解することで、ニトロ化やスルホン化についての理解が深まります。そして、難関大で出題されるケースが多い、DNAの単元のリン酸エステルの構造式なども簡単に書けるようになります!
ぜひ最後までご覧ください!
それでは早速行ってみましょう!
<オキソ酸の種類>
そもそもオキソ酸とは、酸素を含む酸のことで、中心となる元素が
第2周期では炭素、窒素があり、第3周期ではケイ素、リン、硫黄、塩素が挙げられます。
また、これらの元素の最高酸化数のオキソ酸を考えると、
炭酸H2CO3、硝酸HNO3 、ケイ酸H2SiO3
リン酸H3PO4、硫酸H2SO4、過塩素酸HClO4
があげらます。
これらのオキソ酸の構造式について考えていきましょう!
<構造式を書く手順1>
例として、第3周期の硫黄を中心としたオキソ酸の『硫酸』の構造式について考えてみます。
手順は以下の通りです。
硫酸 H2SO4
①中心原子に原子価の数だけヒドロキシ基(-OH)をつける。
②非共有電子対があれば、酸素原子を配位させる。
※酸素原子の価電子を寄せて、電子が入っていない部分を作り、配位させる!
●:硫黄原子の価電子 ○:酸素原子の価電子
→:配位結合
これで完成!
あと、このパターンでできるのが、
リン酸 H3PO4
過塩素酸 HClO4
手順どおりに処理すれば、簡単にオキソ酸の構造式が書けますね!
<構造式を書く手順2>
次に、第2周期の元素を中心に持ってきた場合のオキソ酸の構造式について考えてみましょう。例として、『硝酸』について考えてみます。
手順は上記の①・②については同じです。
硝酸 HNO3
手順①・②を行うと、このようになります。
しかしこれでは、まだ硝酸HNO3は完成していません。
最後に手順③として、
『中心の原子のサイズが、先ほどの第3周期の元素よりも小さいため、ヒドロキシ基同士の物理的な距離が、かなり近くなることになります』
その結果、安定な化合物にするためには、2つのヒドロキシ基の間から水を抜き取ることで、安定な物質にすることができます。
操作は以下の通りです。
これで完成です!
あと、このパターンでできるのが、
炭酸 H2CO3
炭素は、手が4本であるため、ヒドロキシ基を4つ付けそこから水を抜き取ると炭酸の完成です。
しかし、上記の③のルールを考えると、残った二つのヒドロキシ基同士も近いことになるため、炭酸の場合はさらに水の抜き取りが進むことになります。その結果、次のようになります。
このことから、炭酸が不安定な酸であり、二酸化炭素と水に分解されやすいという性質も納得することができますね!
一方、ケイ素を中心とした場合は、水の抜き取りは一段階で止まり、ケイ酸が生じます。
そして、この水の抜き取りが分子間で進むことで、シリカゲル SiO2・nH2O を生成することになります。
オキソ酸の構造を理解することで、今までなんとなく覚えてきた炭酸の分解反応やシリカゲルの化学式が、同じルールに基づいて説明できるようになりましたね!
それでは、オキソ酸の構造式を理解できたら、次はニトロ基やスルホ基の構造を確認しましょう!
<ニトロ化>
<スルホン化>
オキソ酸から考えられると、ニトロ基やスルホ基の構造が、はっきりと分かりますね!
また、窒素と硫黄が電気陰性度の大きな酸素と結合していることから、これらの官能基が電子吸引性を持つことの理解にもつながります。他にも、スルホ基には、硫酸由来の水素原子が残っているため、この水素原子が強酸として作用するということも理解できます。
最後に、応用編として無機酸エステルについても考えていきましょう!
一般に、エステルといえば、『カルボン酸(有機酸)とアルコール』から生じる物質と考えている人が多いのではないでしょうか?
ここでは、エステルの見方を拡げるために、次のような関係を理解しましょう!
カルボン酸 + アルコール → エステル
無機酸 + アルコール → エステル
具体例としては、
酢酸 + メタノール
硝酸 + メタノール
この二つの式が、
エステル化のルールである
①酸のヒドロキシ基(OH)
②アルコールの水素原子(H)
から脱水する
という同じルールで書くことができること、そして、どちらも生成物の分類はエステルであることを理解しておきましょう!!
このエステル化が理解できれば、次のトリニトログリセリンの生成がエステル化であることや、
※丸暗記している人は、トリニトログリセリンのアルコール由来の酸素原子を忘れる人が非常に多いです!
その他、リン酸エステル、トリニトロセルロースの生成過程についても理解できるようになります!
オキソ酸の構造から、様々な内容の理解が深まることは理解できましたか?
オキソ酸の構造をしっかり理解しておくことは、物質の性質や、様々な反応式の丸暗記からの脱出につながります。
ぜひ理解しておきましょう!
今回の内容は以上です!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
この記事を通して、みなさんの受験化学の『丸暗記からの脱出!』が少しでも進めば嬉しいです。
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丸暗記からの脱出!【第5回 理論化学 本当の酸化数】
こんにちは、化学マスターです。
単体は『0』、化合物中の水素は『+1』、化合物中の酸素は『-2』、ただし過酸化水素の場合は特別に『-1』そんな風に丸暗記にしていませんか?
正直、自分もこの丸暗記になっていました。
ですが、この丸暗記では、酸化数を有効に利用することができていないのです。
今回は、この酸化数について、少し深く解説することで、酸化還元の見方を根本的に変えていきたいと思います。
それでは内容に行きましょう!
例えば、塩化水素の酸化数について考えたいと思います。
塩化水素はHClですから、水素の酸化数は+1であり、合計して0にする必要があるため、塩素の酸化数は-1と分かる。
これが基本ですね!
では、この『+1』はどこから来たのか。
ルールだからではありません。
そもそも酸化数とは、基準の状態(原子)から電子をいくつ受け取ったか(負の値)、または失ったのか(正の値)を示した数値のことです。
この時、イオン性の物質についは、イオンの電荷のことを指しますが、分子性の物質については、化合物中の共有電子対を、電気陰性度が大きい方の原子が保有していると考えた場合のイオンの電荷となります。
分かりにくいので、具体例として先ほどの塩化水素で考えると、電気陰性度の値はCl>Hであるため、共有電子対は塩素が保有していることになります。
その結果、
電子の保有状況は下図のようになります。
水素は1価の陽イオンと考えられるため、
酸化数は+1
塩素は1価の陰イオンと考えられるため、
酸化数は-1
となります。
では別の物質でも考えてみましょう。
例題1 二酸化炭素
電気陰性度の値はO>Cであるため、共有電子対は酸素が保有していることになり、電子の保有状況は下図のようになります。
炭素は4個の電子を失い、4価の陽イオン
→ 酸化数は+4
酸素はそれぞれ2個の電子を受け取り、2価の陰イオン
→ 酸化数は-2 となります。
例題2 塩素
電気陰性度の値はCl=Clであるため、共有電子対の偏りはなく、この場合は1つずつ保有することになます。
塩素は7個の価電子をもち、その数に変化がないため、酸化数は0となります。
これが理解できると、特殊な例として処理されてきた過酸化水素の酸素が、-1になる事も納得できますね!
これらの内容を理解できたら、次の問題にもチャレンジしてみましょう!
問 酢酸CH3COOH 下線を引いた炭素原子の酸化数を求めよ。
教科書の考え方で行くと、
水素が4つで水素の酸化数の合計は+4
酸素は2つで酸素の酸化数の合計は-4
では炭素は??
求められませんね。
そこで出てくるのが今回の電気陰性度を用いた考え方です。
まず、酢酸の電子式は以下のようになります。
ここで、
電気陰性度の値はO>C>Hとなるため、電子の保有状況は次の通りになります。
この結果から、
水素原子は全て+1
酸素原子は全て-2
炭素原子は
左側が-3、右側が+3となります。
※分子全体の合計値が0になっていることも確認しておきましょう!
このように、電気陰性度の大小から酸化数を決められるようになると、『酸化数とは、電子の保有数の基準値(原子の時)からのズレ』を表していると言うことがよく分かります。
さらに、このことを応用すると、酸化数の最大・最小についても考えられるようになります。
硫黄は、電子配置はK2L8M6であるため、
酸化数の
最大値は、価電子6個すべて失ったときの+6
最小値は、2個の電子を受け取ったときの-2
つまり、希ガスになるまで
減らした場合の電荷 → 最大酸化数
増やした場合の電荷 → 最小酸化数
となっていることが分かります。
これを一覧にまとめると次のようになります。
この一覧から、例えば硫黄について考えてみると、硫化水素では最低酸化数をとっており、化学反応によって酸化数を上げることしかできないため、酸化還元反応においては『必ず還元剤として働く』ことがわかります。
また、硫酸では最高酸化数をとっており、酸化数を下げるとこしかできないため『必ず酸化剤として働く』ことがわかります。
ただし、硫酸酸性条件をつくりだすために使用している場合などは、酸化数が変化せず、どちらとしても働いていません。このことも忘れないようにしましょう。
他にも、過酸化水素や二酸化硫黄が、酸化剤・還元剤どちらの働きもすることで有名ですが、これは増やすことも、減らすこともできる中途半端な酸化数をとっていることが原因だということも分かります。
抜けがちな知識でいうと、塩化水素が還元剤として働くということもこの一覧から確認できます。うまく使っていきましょう!
どうでしたか?
酸化数の理解は進みましたか?
酸化数に対しての考え方が変われば、反応式の見方も変わります。
酸化還元をしっかり理解しておくことは、無機化学や有機化学の深い理解と丸暗記からの脱出につながります。
ぜひ理解しておきましょう!
今回の内容は以上です!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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丸暗記からの脱出!【第4回 有機化学 ヨードホルム反応】
こんにちは、化学マスターです。
今回は、有機化学の反応式の中でも皆さんを悩ませているであろうヨードホルム反応の反応式について、解説していきたいともいます。
ヨードホルム反応を示す物質の例としては、アセトアルデヒドなどが挙げられます。アセトアルデヒドに対して、ヨウ素と水酸化ナトリウムを加えて温めると化学反応がおこり、その反応式は次のようになります。
CH3CHO+3I2+4NaOH
→CHI3+HCOONa+3NaI+3H2O
※反応は、水酸化ナトリウム存在下の塩基性条件下で行っていることを押さえておきましょう!
まったく覚える気になりませんね!
実は、この反応式も、第1回~第3回で紹介した反応式と同様、多段階で進行する反応式で、その行程を理解すれば簡単に書けるやようになります!物質が変わっても応用がききます!それでは内容に行ってみましょう!
まず結論からですが、行程は
①置換→②中和→③脱離
の3段階で考えていくと分かりやすいです。
※ただし、ここでの説明は、大学で学ぶ反応機構の内容には触れず、高校レベルの化学で理解できるように簡略化しています。
では①置換についてみていきましょう!
①では、ヨウ素によるメチル基の水素との置換反応がおこります。
CH3CHO + 3I2 → CI3CHO + 3HI・・・①
この反応によって、ヨードホルムCHI3になる部位が生じると考えてください。また、同時にヨウ化水素という強酸が生じています。
続いて②中和の行程です。
はじめに確認しましたが、この反応はNaOH存在下の塩基性溶液中で行われています。そのため、②では①で生じたヨウ化水素が、水酸化ナトリウムによって中和される変化を反応式で表します。
3HI + 3NaOH → 3NaI + 3H2O・・・②
最後に③脱離の行程です。
これは、①で生じたヨウ素で置換された物質からヨードホルムが脱離するという反応式です。この時に、水酸化ナトリウムがさらにもう一つ加えられることも押さえておきましょう!
CI3CHO + NaOH → HCOONa + CHI3・・・③
ヨードホルムが脱離すると、元のアルデヒドから炭素数が1減少します。そして、アルデヒドの酸化が進行しているため、カルボン酸が生じます。ただし、これらは全て塩基性中で実験を行っているため、カルボン酸はナトリウム塩として発生してきます。
最後に、この①~③の反応式を足し合わせると、青い文字が消されて次のようになります。
CH3CHO + 3I2 → CI3CHO + 3HI・・①
3HI + 3NaOH → 3NaI + 3H2O・・②
CI3CHO + NaOH → HCOONa + CHI3・・③
CH3CHO + 3I2 + 4NaOH
→ HCOONa + 3NaI + 3H2O + CHI3
これで完成です!
では、ヨードホルム反応をする他の物質として、アルコール類のエタノールについて考えていきたいと思います。エタノールのヨードホルム反応の式は次の通りです。
CH3CH2OH+4I2+6NaOH
→CHI3+HCOONa+5NaI+5H2O
係数が変わり、特に共通点がないように見えます。しかし、実はアセトアルデヒドの場合の導出過程にひと手間加えるだけで、この反応式を導くことができます。
その行程は
⓪酸化→①置換
→②中和→③脱離
の4段階になります。
では、新しく加わった⓪酸化から見ていきましょう!
⓪酸化では、酸化力のあるハロゲンの単体のヨウ素を用いることで、エタノールをアセトアルデヒドに酸化します。
CH3CH2OH + I2 → CH3CHO + 2HI・・・⓪
この反応によってアセトアルデヒドができるため、以降の行程はアセトアルデヒドの場合と同じになります。ただし、⓪酸化の行程でヨウ化水素が生じている分②中和で必要な水酸化ナトリウムの量が増加していることに注意してください!
そして、⓪~③の反応式を足し合わせると、次のようになります。
CH3CH2OH + I2 → CH3CHO + 2HI・・・⓪
CH3CHO + 3I2 → CI3CHO + 3HI・・・①
5HI + 5NaOH → 5NaI + 5H2O・・・②
CI3CHO + NaOH → HCOONa + CHI3・・・③
CH3CHO + 4I2 + 6NaOH
→ CHI3 + HCOONa + 5NaI + 5H2O
これで完成です!
ヨードホルム反応は、複雑で非常に難しい反応式の一つですが、このアルデヒドからとアルコールからの2パターンの行程から導出してくれば、非常に楽になります!
では最後に問題です。
<問題>
次の化学反応式を答えよ。
(1)アセトンCH3COCH3のヨードホルム反応
(2)2-プロパノールCH3CH(OH)CH3のヨードホルム反応
(考えた後、下で答えを確認しましょう!)
↓
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↓
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↓
↓
↓
↓
↓
↓
(1)
CH3COCH3 + 3I2 → CI3COCH3 + 3HI・・・①
3HI + 3NaOH → 3NaI + 3H2O・・・②
CI3COCH3 + NaOH → CH3COONa + CHI3・・・③
CH3COCH3 + 3I2 + 4NaOH
→ CH3COONa + 3NaI + 3H2O + CHI3
(2)
CH3CH(OH)CH3 + I2 → CH3COCH3 + 2HI・・・⓪
CH3COCH3 + 3I2 → CI3COCH3 + 3HI・・・①
5HI + 5NaOH → 5NaI + 5H2O・・・②
CI3COCH3 + NaOH → CH3COONa + CHI3・・・③
CH3CH(OH)CH3 + 4I2 + 6NaOH
→ CHI3 + CH3COONa + 5NaI + 5H2O
どうですか?
導出できましたか?
今回の内容は以上です!
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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